Twitterで「povoはオワコン」などと呟かれることがたまにありますが、実際のところはどうなのでしょうか。
このページでは、povoの注意点・デメリットについて解説しています。
ですので、povoは本当にオワコンなのかデメリットを確認して判断するといいでしょう。
povoの契約を検討している方は参考にしてみて下さい。
ユニークで強力なpovo2.0
もう既にこの呼び方自体が実情に沿わなくなっている気がしますが、povoなどの新料金プランは各所からの携帯電話料金の値下げ圧力に応える形で大手キャリアが打ち出した割安なプランのひとつです。
https://povo.jp
スタート当初は大手3社ほぼ完全に横並びのサービスでpovoの人気はもう一つだった覚えがあります。そこへのてこ入れや他社との大幅な差別化を狙ったpovo2.0になって人気に火が付きました。
ご存じの通りpovo2.0ではプランのサービス内容をほぼ「フルカスタム」出来る仕組みを採用しています。これにより様々なスマホの使い方にピッタリマッチするプランをユーザー自身が選べるようになりました。
メイン回線向けでガッツリ使い込む用途にも、サブ回線用として徹底的にコストを抑制する目的にも対応可能な懐の広さを実現しています。スマホでのデータ通信特化もガラホでの通話特化プランも組めるのが嬉しいところですね。
こんな感じで他の大手キャリアのプランとは大きな差別化を実現して人気を博しているpovoですが、使う人の属性に依存する形でデメリットはやはり発生してしまいます。弱みがない完璧なプランとは言えないポイントも存在しています。
この記事ではそんなpovoの弱点になり得そうなポイントをピックアップして解説します。
0円運用を続けると自動解約の可能性がある
povo2.0になってから、トッピングをすべて外した「ベースプラン」の状態だと月々の利用料金がゼロ円に出来るようになりました。サブ回線用としては極めて優秀な基本仕様ですね。ですが当然のことながらこの使い方には制約があります。
それは「ずっとゼロ円運用を行うことはできない」という点です。
https://povo.jp/spec/
180日以上連続して1つもトッピングを付けない(=ずっとタダで回線を維持「だけ」している)状態だと、auから注意のアナウンスが来ます。そのアナウンスを無視してその後もゼロ円運用を続けると(=1つもトッピングを付けないと)、自動的に回線の「契約が解除」される可能性が生まれます。
サービス内容改訂前の楽天モバイルのようにずっとゼロ円で回線を維持し続けることは出来ない、ということですね。回線を維持するには定期的に何らかのトッピングを付けて「お金を払う」必要があります。
サブ回線を出来るだけローコストで維持したい目的に対してはちょっと気をつけておかなければならないポイントです。せっかくのサブ回線がいつの間にかなかった、は大問題でしょうから。
ただしこのポイントは、povoをメイン回線として使うユーザーにはまず無関係と言っていいでしょう。
「ワンプラン」ではない
povoはバージョン2.0になった時に基本的な使い方の作法として、回線維持のためだけのベースプランに様々な「トッピング」をつけることで実用的なプランを組み立てることができる仕組みを導入しました。
https://povo.jp/spec/topping/list/
このため「このプランを選んでおけば大丈夫」という分りやすさ・導入のしやすさというメリットを失いました。スマホのごく普通の使い方をしたいだけのユーザーであっても、最低でもベースプラン+データトッピングの2つを契約しなければなりません。
楽天モバイルや大手他社の新プランのようないわゆる「ワンプラン」状態ではなくなっています。加えて、普通のユーザー向けの「テンプレート」のようなモデルプランも公式サイトには用意されていません。
ただしこの点は少しスマホを使い慣れたユーザーには、携帯電話回線のプランを自分にピッタリの形に「カスタマイズ出来る」という大きなメリットになります。このメリットと上で触れたデメリットは完全に表裏一体の関係にあります。
こういった性格から、現時点のpovoは少しだけスマホを使い慣れたユーザー向けのプランになっていると思います。
クレジットカード払いのみの対応
こちらは大手キャリアの新プランやほとんどの格安SIMサービスと共通の弱点になりますが、povoでは料金の支払いはクレジットカード払いにしか対応していません。従来の携帯電話プランで利用出来た銀行引き落としの支払い方法は「選べません」。
https://kdlsupport.zendesk.com/hc/ja/articles/4405774013711-%E6%AF%8E%E6%9C%88%E3%81%AE%E5%88%A9%E7%94%A8%E6%96%99%E9%87%91%E3%81%AE%E6%94%AF%E6%89%95%E3%81%84%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%82%92%E6%95%99%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84-
クレジットカードを持たない方も常に一定数いるはずですので、そういった層は各社新プランには門前払いを食らうような形になってしまうわけです。
手続きに実店舗が使えない
こちらも大手キャリアの新プランや格安SIMサービスに共通するデメリットになりますが、各種手続きは基本すべて「ネットで行なう必要」があります。実店舗の窓口では基本的に対応がありません。
実店舗でのサポートは受けられなくもない可能性もありますが、その場合には対応は「有料になる」はずです。
povoなどの新プランはこういった場所でのコストを徹底的に削ぎ落としたからこそお手軽な月々の料金を実現してるわけですので、この点は割り切るしかありません。実店舗でのサポートが欠かせないユーザーにはpovoはおすすめ出来ません。従来型のプランを選ぶようにしましょう。
留守番電話・電話の転送に非対応
povoは様々なサービスが削り落とされて携帯電話回線経由の通話とデータ通信に特化したような内容になっています。その影響はこの部分にも現れていますね。
povoでは局側で録音する留守番電話サービスが準備されていません。また、転送電話サービスにも対応しません。
https://povo.jp/service/
スマートフォンが携帯電話回線の電波を拾える状態ならばスマホ本体の伝言メモ機能である程度代用が利きますが、スマートフォンの電源が落ちているとき、電波がない地域に行っているときにはこの2つの機能に代わる手段が事実上ありません。
この2つのサービスが必須となるユーザーは、なんとか代替策を探るかpovoを諦めなければならない、ということになります。
家族割の対象外であること
auの携帯電話はいわゆる「家族割」サービスが適用出来て利用料金等が割引になります。ですがpovo2.0はau系の家族割サービスである「au家族割プラス」に対応していません。
Googleなどでネット検索をかけてみるとpovoでも家族割が使えるような記述も残っていますので、povo1.0時代はau家族割プラスも適用出来たのでしょう。
ですが現時点のpovoでは家族割は使えません。残念ながらこの方法ではよりリーズナブルにpovoを利用することは出来ません。
ただ、一般的なスマホユーザーであればauのプラン+家族割よりも、povoを使う方がコストパフォーマンスは良くなるはずです。
キャリアメールは部分的に対応可能
povoを新規契約する場合には対応が難しくなりますが、auの既存プランや他社からの移行の場合にはキャリアメールをpovoと併用出来ます。各社の「キャリアメール持ち運び」サービスを使いましょう。
有料(330円/月)になりますが、回線引っ越し前に利用していたキャリアメールをそのまま継続利用出来ます。
まとめ
povo2.0は他社にはないユニークな仕組みでユーザーそれぞれにカチッと「ハマる」サービスを受けられる可能性が高いプランです。より幅広いユーザータイプにとても高いコスパの携帯電話の通信サービスを提供してくれます。
ただ、そんなサービスでもすべてのユーザーがメリットだけを受けられるわけではない点はちょっと覚えておいた方がいいでしょう。povoも完全なオールマイティではなく、弱点は確実に残っています。
現時点のpovoはその性格がマッチするユーザーにはより高い顧客満足度を提供してくれますが、若干他社の同様のサービスよりもユーザー層を選ぶ可能性が高めなサービスになっていると思います。
本文でも少し触れましたが、リアル窓口での人の手によるサポートが必要なユーザーにはpovoは向いていません。割高でもauの既存プランを利用する方が安全確実です。
そのあたりの事情をしっかりと把握した上で、上手に活用してお得に通信サービスを利用しましょう。