MVNOを利用する場合、家族全員でということを考えている人は多いでしょう。また、スマートフォンとタブレットの2台持ちの場合、対応していれば両方にSIMを入れておくと便利です。
その場合、IIJmioなら新たに回線契約を結ぶのではなく、SIMだけを追加するという方法があります。何枚まで追加可能で、どのようなメリットがあるのでしょうか。
IIJmioのSIM追加はどこまで可能なの?
IIJmioの場合、同じ回線で複数のSIMを持つことが可能です。例えば同じ回線で2枚のSIMを持ち、パケット容量を共用するということが可能なのです。ただし、SIM追加には枚数制限があります。
IIJmioにはパケット容量3GBのミニマムスタートプラン、6GBのライトスタートプラン、12GBのファミリーシェアプランの3つがあります。
SIMを追加できる上限は、ミニマムスタートプランとライトスタートプランが1枚、ファミリーシェアプランが9枚となっています。
つまり、大容量を3人以上の家族でシェアしたいと考えているなら、ファミリーシェアプラン以外の選択肢はないということになります。
IIJmioの場合、追加料金を払えば大容量プランに申し込めますが、この場合でも元がミニマムスタートプランやライトスタートプランなら1枚までしか追加できません。
SIM追加利用料はドコモ回線のタイプD、au回線のタイプAとも1枚につき月額400円です。追加に当たっては、手数料2000円が必要となります。(いずれも税別)
音声機能付きSIMの場合、これにみおふぉんの月額700円が加わりますから、月額利用料は実質1100円となります。
ただし、ファミリーシェアプランだけはちょっとした違いがあります。SIM追加2枚目までなら追加利用料も手数料も支払う必要がないのです。
タイプDを利用中の人が、タイプAのSIMを追加してもらうことも可能です。SIM2枚差しに対応している端末ならば、通信状態によって両方を使い分けることもできます。
ちなみに、新規申し込みの時点で複数のSIMを申し込むことも可能です。上限はミニマムスタートプランとライトスタートプランが2枚、ファミリーシェアプランが5枚です。
IIJmioのSIM追加の手続きは?
既にIIJmioを利用している人がSIM追加を申し込む場合、会員専用ページから手続きを行うことになります。まず、ページにアクセスしてログインしましょう。
ログインすると「サービスの各種変更・利用状況紹介」の一覧が表示されますので、その中から「SIMカードの追加」を選びましょう。
複数の回線を契約している場合には、SIMカードを選択する必要があります。カードを追加したいと思っているプランを選択してください。
次に、追加したいSIMのタイプ、サイズ、機能を選択します。まずタイプですが、前述のように現在のタイプにかかわらず、タイプDもタイプAも選択可能です。
次にSIMのサイズですが、これは端末によって異なっています。使えなくて交換するなんて羽目にならないよう、前もって調べておいてください。
機能については音声通話機能付き、SMS機能付き、データ通信専用の3種類があります。もし家族のスマホを追加したいというのなら、音声通話機能付きを選びましょう。
タブレット用のSIMを追加したいと考えているのなら、データ通信専用となります。ただし、データ通信専用はタイプDにしか用意されていません。
利用者情報の登録のあと、配送希望日と時間を指定します。契約内容を確認し、チェックを入れれば手続完了です。指定した日時にSIMが送付されてきます。
IIJmioのSIM追加のメリットは?
IIJmioのSIM追加のメリットとして、次のようなものが考えられます。これらのいずれかに該当する人ならば、SIM追加がオススメです。
・家族でシェアすれば節約になる
・スマホとタブレットで大容量をシェア可能
・電波状況に応じて使い分け可能
家族でシェアすれば節約になる
IIJmioのミニマムスタートプランを家族4人で使う場合、音声機能付きSIMなら月々の使用料金は6400円となります。
これに対してファミリーシェアプランにSIMを追加し、家族4人で使用した場合には、月額使用料は5760円です。月額で640円、年間で7680円なのですから、1ヶ月分ちょっとの節約です。
ライトスタートプランについてはどうでしょうか。4人だと月額8880円ですが、ファミリーシェアプランに20GB大容量を付けてSIM追加だと8860円と、差はわずか20円です。
しかし、トータルの容量は前者が24GBなのに対し、後者は32GBです。容量が大きいうえに利用料金もわずかとはいえ安いのですから、お得と言っていいでしょう。
スマホとタブレットで大容量をシェア可能
最近ではスマホとタブレットの両方を利用している人も多いです。Androidスマホ+iPadといった具合に、両方を用途に応じて使い分けている人もいるでしょう。
そうした人たちにとっても、SIM追加は別回線の利用より便利な点があります。スマホの音声機能付きコースとタブレットのデータ通信コースを、1つのプランで併用可能だからです。
IIJmioは動画を出先で見る人などが増えていることに対応し、大容量オプションを設けています。20GBと30GBがあり、それぞれ申し込むことで容量を増やせます(併用可能)。
別回線だと、大容量オプションはプランごとに申し込まなければなりません。これに対して、SIM追加ならばスマホとタブレットの両方で共用することが可能なのです。
電波状況に応じて使い分け可能
最近のスマホの中には、2枚のSIMをインストールできる機種があります。2つのSIMのどちらを使うかは、端末側で切り替えられるようになっています。
IIJmioの場合、これを利用することで利用できるエリアが増える可能性があります。SIM追加によって、タイプDとタイプAの両方のSIMが持てるためです。
電波が届くかどうかについては、キャリアによって地域差があります。ドコモは届くけれどauは届かないという地域もあれば、その逆もあるといった具合です。
両方のSIMを差しておけば、ドコモしか届かない地域ではタイプD、auしか届かなければタイプAに切り替えられるので、使える場所が増えてくれるというわけです。
個別料金が必要になるサービスもある
SIM追加を行う場合、注意すべき点が1つあります。サービスの中にはプランごとではなく、SIMごとに利用料金が必要になるものがあることです。
前述したみおふぉんもそうしたサービスのひとつですが、他にもかけ放題オプションなどもSIMごとに利用料金が必要なサービスとなっています。
例えばファミリーシェアプランで通話SIMを新たに3枚追加し、すべてにかけ放題オプションをつけたとすると、月々4900円の増額となります。年間だと5万8800円ですから、かなりの金額です。
家族全員がかけ放題プランを必要とするほど電話をかけるような状況になるとは限りませんし、元の回線の持ち主が使用しているサービスを無造作につけると思わぬ負担となりかねないのです。
SIMを追加するに当たっては、新たに使う人がどのような使い方をするか、あらかじめ想定しておく必要があります。そして、その想定に合わせてサービスも選ぶ必要があるということです。
このように、SIM追加は新たな回線を申し込むより経済的に負担が小さくなり可能性が高いので、家族でIIJmioを使いたい人や、複数の端末を使いたい人にはおすすめです。
電波状況が不安定で、ドコモとauのどちらかしか利用できない地域が多い人にも向いています。ただし、申し込みに当たってはどのようなサービスが必要か、あらかじめ精査しておきましょう。