なんてことが言われていますが、実際のところはどうなんでしょうか。
今回このページでは、楽天モバイルの「ユーザー数」「厳しい状況」などについて解説していきます。
楽天モバイルの契約を検討している方や、楽天モバイルが潰れないか心配な方は参考にしてみて下さい。
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楽天モバイル伸び悩むユーザー数
楽天モバイルのユーザー数は伸び悩みが続いているイメージがあります。
現在は500万回線程度のユーザーを抱えているはずですが、通信データ量無制限をリーズナブルな価格で利用出来るサービス設定ながら、思いの外ユーザー数は伸びていません。
ちなみに累計数ではありますが、ソフトバンク5000万回線・au6000万回線・ドコモ8000万回線を超えています。
→https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/mca/1485440.html
それでも500万回線はかなり凄い数字です。
黒字化にも成功している人気の格安SIMのmineoでも120万回線程度です。
https://network.mobile.rakuten.co.jp
無料運用が不可になりユーザーを失う
楽天モバイルは無料運用が可能なサービス内容を改訂したことで、逆に一時は一定数のユーザーを失いました。
以前までは、かけ放題で1GBのデータ量なら無料利用することができる神サービスでした。
値上げされた今でも、十分お得に利用する事ができます。
自社回線になり繋がらない印象が付いてしまった
初期の回線状況の不完全さから「楽天は繋がらない」という固定観念が付いてしまったのが未だに足を引っ張っていると思われます。
接続の安定度に関してはauネットワークとの相乗りの拡大の効果でほぼ完全に解消されているはずなのですけれどね。
ただ、ソフトバンクが繋がらないイメージを刷新するためにどれだけ時間がかかったかを考えれば、この辺りの状況の停滞にも納得出来るのではないでしょうか。
楽天モバイルの契約者数600万回線を突破!追記
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2023/1228_01.html
楽天モバイルのプレスリリースで正式発表がありましたが、楽天モバイルのMVNO分を除く契約者数が600万回線を超えたようです。楽天モバイルではモバイル事業単体での黒字化の分水嶺を800万回線に置いていますので、そこを目指す上での一つのマイルストンをクリアしたと言えるのかもしれません。
楽天モバイルは通信データ量使い放題とゼロ円運用が可能なわかりやすいプランのおかげで500万回線+αまでは一気にユーザーを集めた感があります。が、その後はなかなか解消しないネットワーク面の弱さもあって「繋がらない」イメージが定着。しばらくユーザー離れに苦しむ時期が続きました。
その後、auネットワークとのローミングにより徐々に持ち直し、昨年のローミングサービスの拡大によりauネットワークも通信データ量使い放題とすることで徐々にユーザー数が拡大する軌道に戻してきていました。
それに加えプラチナバンドの電波帯獲得のニュースによる期待値の高まりもあるのでしょう。2023年後半になってユーザーの契約数拡大の傾向が加速しています。その流れに乗る形でこれまで超えられなかった600万回線の壁を一気に通過しました。
この流れを止めることなく800万回線まで持って行けるか、本当にモバイル事業単体での黒字化が出来るのかどうか、利用者側としては楽天モバイルの動向に今後も目が離せない状況が続きそうです。
楽天モバイルは潰れるの?各種厳しい状況
厳しい状況が続く楽天モバイルですが、「楽天グループ全体」として見ると売上や利益等々、かなり好調だったりするのです。唯一楽天モバイルを除けば。
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2023/0810_03.html
元々の本業である楽天市場や証券・金融関連などの周辺の事業まで含め、基本的には状況はかなり良い状態にあります。
ですが、そんな中で楽天モバイルが巨額の設備投資などに引っ張られる形で大きな赤字を計上していて、その楽天モバイルが楽天グループ全体の足を引っ張る形になってしまっています。
これには第四のキャリアとして携帯電話事業に本格参入する際の見通しの甘さが未だに影を落としていると言わざるを得ないでしょう。
国内の携帯電話料金を何としても引き下げたかった総務省、というよりは当時の政府の肝いりで参入を果たした感もある楽天モバイル。ですが、通信環境が安定しないなど、顧客だけでなく政府側の期待も裏切る形になっていたのかもしれません。
大手キャリアのサブブランドの新料金プランが魅力的
しびれを切らしたように結果的に大手キャリアに値下げ圧力をかけるような形になってahamoやpovoなどの新料金プランが生まれ、これらが楽天モバイルの経営に多大なる影響を及ぼす形になりました。
基地局設置の見通しが甘すぎた
通信環境が安定化せず早期に十分な顧客を獲得出来ずその後もユーザー数の伸び悩みが続いているのは、基地局設置に関する見通しが甘すぎたのが大きな要因のひとつです。携帯電話の基地局は単に数だけ増やせばいいものではありませんが、楽天モバイルではそれ以前の問題でそもそも基地局数がなかなか増えませんでした。
プラチナバンドの電波帯を持たない・繋がらない
また、プラチナバンドの電波帯を持たないこともその一因ですが、肝心要の大都市の中心部で十分な接続性を確保出来なかったのも足を引っ張る要因となったでしょう。周波数が高い電波は直進性が高くコンクリートなどの丈夫な建物の中には入り込みにくい特性があります。
上がらない人口カバー率、都心で繋がりにくい特性、初期の通信サービス自体の不安定さなどが相まって、「繋がらない楽天」のイメージが一般顧客に定着してしまったのも大きいのでしょう。
楽天のトップは携帯電話事業に今でも並々ならぬ情熱を持ち続けていますが、周辺のさまざまな状況はとても先行きを楽観視出来る状況にはないと思います。
待望のプラチナバンド獲得の目も出てきたが
厳しい状況が続く楽天モバイルではありますが、少し明るい話題もいくつか出てきたりはします。
一つは楽天が「繋がらない」イメージ払拭に繋がると大きな期待を寄せている「プラチナバンド」の電波帯の使用権の獲得の可能性が見えてきたこと。
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban14_02000615.html
最初は楽天側がかなり無理を言うように聞える方法で3大キャリアの持つプラチナバンドの帯域の一部を融通するよう要求していたと思います。
それに対しNTTドコモが従来の電波法の穴を突くような形で誰も考えていなかったところから帯域を捻出する方法を提案しました。
既存の利用中の電波帯同士の干渉を防ぐためにリザーブされていた空き電波帯を、「狭帯域」で利用出来るようにすると言うものです。
今の技術ならばそこまで電波同士の(周波数の)間隔を空けなくても干渉による障害は起こらないから、というのが主張の根拠です。
この新たに携帯電話に割り当てられるプラチナバンドの電波帯が楽天に割り当てられる可能性が出てきているようです。実現すれば楽天念願プラチナバンドを自前のネットワークで利用出来るようになります。
auとのローミングの拡大でauネットワークに繋がっている状態でも通信データ量は使い放題にはなりました。ですが、通信データがauネットワークに流れた分だけ余分にau側に料金を払うような従量制課金になっているのではないかと思われますので、楽天としては可能な限り自社ネットワークにユーザーを収容したいはずです。
auネットワーク経由の通信もデータ量の制限がなくなった関係から、利用するユーザーの側から見ると楽天の自前ネットワークの充実度ははあまり意味がなくなってはいるのですけれどね。
狭帯域のプラチナバンドの電波帯でも、ドコモの試算ではかなりの数(今の楽天モバイルユーザー数なら十分以上)のユーザーを収容出来る計算になっています。
ですが平均的なユーザー像はドコモと楽天では大きく違っているはずです。通信データ量から見れば楽天ユーザーの方がはるかに「ヘビーユーザー」である可能性が高い。「通信データ量無制限」で「リーズナブルな価格」に惹かれたユーザーが多いはずですから。
ですので、楽天ユーザーの場合には、狭帯域のプラチナバンドでは十分なユーザー数を収容しきれないリスクもありそうだと言われています。
プラチナバンドが割り当てられたとしても、この辺りの実際の状況はウォッチし続ける必要はありますね。楽観視しすぎるのはややリスキーです。
記事まとめ
楽天モバイルの携帯電話回線のプラン自体には今でも非常に強力な競争力があります。リーズナブルな価格で通信データ量無制限というのはネットのヘビーユーザーへの訴求力は間違いなく高いと言っていいでしょう。
auとのローミングの拡大で事実上サービスエリアの広さ・接続性にも問題はなくなったと考えて良いでしょう。
ただそんな中でも一度付いてしまったネガティブなイメージの払拭には時間がかかりそうです。「最強プラン」へのアップデートでより魅力が増したはずの楽天モバイルですが、まだ劇的なレベルの顧客獲得には繋がっていないようです(それでも純増は続いて700万顧客は超えた)。
楽天モバイルがより多くのユーザーの獲得を目指すならばこれから開拓しないといけないのは「ネットオタク」的なスキル豊富なヘビーユーザーではなく、よりスキルのない一般ユーザー層です。
「繋がらない」イメージを乗り越えてそういった一般層に訴求出来るだけの魅力を打ち出せるか、それが楽天モバイルの今後の最大の課題なのかもしれません。