更新日:5月26日
5万円以下で安いのに本当に使える格安スマホランキングを作成してみました。
格安スマホスペックのチェックポイントである「SoC(≒CPU+GPU)」「メインメモリ(=RAM)」「ストレージ(=ROM)」「ディスプレイ」「カメラ」についても解説しているので参考にしてみて下さい。
5万円以下で入手可能なスマホのランキング
ではまず最初に結論からまとめてしまいましょう。
5万円以下、今のスマホだとエントリークラスからミドルレンジの下側、エントリーミドルぐらいの価格帯になるでしょうか。
入手しやすい価格ながら十分に高い使い勝手を実現してくれる機種5つです。
1. Google Pixel 6a
https://www.au.com/mobile/product/smartphone/pixel6a/
第1位に挙げたのはAndroidの本家とも言えるGoogleが手がけるPixelシリーズの一台です。強みを箇条書きにするとこんな感じです。
- Googleがスマホでやりたいことを真っ先に体験出来る機種
- 高いカメラ性能
- AI処理に強い
ソフト的にもハード的にも、今Googleがやりたいことを詰め込んだ一台ですね。
SoCの性能は少し前の世代のハイエンドに匹敵します。
SoC | Google Tensor |
メインメモリ | 6GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 6.1インチOLED(1,080 x 2,400ドット) |
2. Xiaomi Redmi Note 11 Pro 5G
https://www.mi.com/jp/product/redmi-note-11-pro-5g/
次は元々非常に高いコスパのスマホを出し続けているXiaomi製のミドルレンジ機です。
・Felicaなど日本向け仕様にもしっかり対応
・120fps表示、360fpsタッチセンスで滑らかな使いごこち
・ミドルレンジの価格ながらハイエンドSoCに迫る処理能力
メインカメラはフル画素モードで撮影すると画質の「質」の面が少し辛くなりますが、その分、超高精細な画像がゲット出来ます。使いこなしが楽しいカメラです。
SoC | Mediatek Dimensity 8100 |
メインメモリ | 6GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 6.6インチ液晶(1,080 x 2,460ドット) |
3. SONY Xperia 10 IV
https://xperia.sony.jp/xperia/xperia10m4/
Xperiaを手軽な価格でゲットしたい方はこちら。
・「Xperia」であること
・自然な写りをする高性能カメラ
・良好なバッテリー持ち
Xperiaシリーズはカメラの絵作りが他社とはちょっと違います。デジカメ寄りの自然な絵作りが特徴。ぱっと見、見栄えはしないかもしれませんがよりリアルな写りです。
SoC | Snapdrgon 695 5G |
メインメモリ | 6GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 6インチOLED(1,080 x 2,520ドット) |
4. OPPO Reno7 A
https://www.oppo.com/jp/smartphones/series-reno/reno7-a/
こちらも高コスパな端末作りが得意なOPPOの手になる主力機です。
- すべてにおいて「ほどよい」作り
- ミドルレンジ機としては手頃な価格
- 美しく耐久性ある外装
キッチリとミドルレンジ機らしいスペックを盛り込みつつ、お手頃価格を実現した端末です。突出したポイントはないかもしれませんが高バランスです。
SoC | Snapdrgon 695 5G |
メインメモリ | 6GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 6.4インチOLED(1,080 x 2,400ドット) |
5. SHARP AQUOS sense7
https://jp.sharp/products/aquos-sense7/
普段使いにピッタリの性能を備えた機種の一つがこのスマホですね。安心のSHARP製というのも大きいでしょう。
- ミドルクラスとしては高いカメラの画質
- コンパクトで軽量
- スリムだけれど6.6型の大きな画面
ミドルレンジらしい性能を備え、少し大きめのイメージセンサーを使うことで無理のない高画質カメラを実現しています。
SoC | Snapdragon 695 5G |
メインメモリ | 6GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 6.6インチOLED(1,080 x 2,432ドット) |
スマホのスペックのチェックポイント
以下にスマートフォンの性能や機能を考えるときの基準になりそうな要素を列挙していきます。しっかりと中身をチェックしたいユーザーは、こういったスペックにも目を通しておきましょう。
SoC(≒CPU+GPU)
スマートフォンの心臓部となるチップが「SoC(System on Chip)」と呼ばれるものです。
https://www.qualcomm.com/products/mobile/snapdragon/smartphones/snapdragon-8-series-mobile-platforms/snapdragon-8-gen-2-mobile-platform
これはCPUやディスプレイへの描画を処理するGPU、さらにストレージや周辺機器への接続用の機能、カメラから入ってきた情報を処理するイメージプロセッサなどを1チップに統合したものです。
スマートフォンの処理性能は基本的にこのチップの性能で決まります。ですのでスマホ選びの際に真っ先にスペックを確認しておきたいパーツですね。
スマートフォン本体がハイエンド機種ならSoCもハイエンドのものが使われていますし、ミドルレンジのスマホならSoCもそれに対応するグレードのものが採用されます。
CPUとGPUがまとめられていますので、CPU性能が高いSoCはほとんどの場合GPUもいいものが使われていてグラフィック性能が高くなっています。
パソコンのようにビデオカードを取り替えてグラフィック性能だけ高くする、といったことはスマートフォンでは出来ません。ですので、最新の3Dのゲームなど高いグラフィック性能を必要とする使い方をするユーザーは、出来るだけ高いグレードのSoCを搭載した機種を選びましょう。
最もメジャーなSoCメーカーである「クアルコム社」のチップですと最新チップのグレードはこんな感じになります。
ハイエンド | Snapdragon 8 Gen2 |
ミドルクラス | Snapdragon 690系 |
エントリークラス | Snapdragon 480系 |
8番台がハイエンド、6番台がミドルクラス、4番台がエントリークラスというネーミングルールです。
メインメモリ(=RAM)
スマホではスペック表にRAMと書かれることが多い「メインメモリ」もしっかりチェックしておきましょう。スマートフォンのSoCが仕事をするスペース、と考えておくといいでしょう。
単位は「B(バイト)」で、容量が非常に大きくなっていますので桁取りを表すための「G(ギガ=約10億)」が付いた「GB(ギガバイト)」で表されます。
スマホ用のOSはパソコン用のOSに比べると少ないメモリでも動くように作られているのですが、最近のハイエンドスマホ、特にゲーム利用を意識したものはパソコン並の大容量のメインメモリを積むようになりました。
2023年時点ですと、4GBあれば一般的なアプリは問題なく動かせるでしょう。
ただ、ミドルクラスのスマートフォンでも6GB程度のメインメモリを搭載することが多くなっているようです。ハイエンド機は10GB以上搭載する機種もあります。
ストレージ(=ROM)
スマホではROMと書かれるケースが多いかもしれませんね。OS本体やアプリ、データを保存しておくための「たんす」みたいなイメージで考えておくといいでしょうか。より一般的な単語では「ストレージ」という言葉が当てられます。
スマホOSはコンパクトに作られていて32GB程度も容量があればある程度は運用が出来るように作られています。
ただ、いろんなアプリを使うとか写真や動画のデータをたくさん記録しておきたい場合には、ストレージの容量は大きければ大きいほどいいということになるでしょう。
ミドルクラスのスマホは128GB、ハイエンド機種だと256GB以上のストレージを搭載することが増えています。
Androidスマホではほとんどの場合、マイクロSDカードで容量の追加が出来ますが、iPhoneではこの方法が使えませんので本体の容量は多めに取っておく必要があります。
ディスプレイ
スマートフォンのディスプレイで考えないといけないスペックは、解像度、ディスプレイサイズ、縦横比、パネルの方式などがあります。
基本的には上位機種ほど解像度が高くなる傾向がありますね。
ディスプレイサイズも大きいほど価格は上がります。その他のスペックが同じでもディスプレイサイズが上なら価格もだいたい上、ということです。
ディスプレイサイズは大きい方が表示に迫力が出てピンポイントのタッチ操作はやりやすくなりますが、スマホのホールド性は落ちて片手操作出来る範囲も狭まります。
パネルの方式は有機EL(OLED)と液晶の2種類に分けられます。
表示性能の基本部分は有機ELのほうが高く、高コントラスト、高レスポンスで鮮やかな表示が行ないやすいです。その分まだパネルのパーツ代が高いようで、上位機種での採用が多くなっています。
解像度は高ければ高い方がいい、と単純に考えられるわけでもないのがちょっと面倒なところですね。スマートフォンの物理的に小さな画面では、ある一定以上は解像度を高めても表示の美しさがほとんど変わりなくなってしまいます。
ディスプレイの解像度を上げるとその分消費電力が増えてバッテリーの持ちは悪くなるデメリットもあるのです。
現時点ではフルHD(1,080 x 1,920ドット)程度がいろいろなバランスが取れていると思います。
カメラ
スマートフォンのカメラに関しては「画質」と「機能性」のどちらをどれだけ重視するかを意識しておきましょう。
スマホのカメラを含むデジタルカメラの画質は結構面倒で、単にセンサーの画素数が多ければ画質がよくなるというわけではありません。奇しくもこの単語に「質」と言う漢字が入っているように、質も伴わないと本当に綺麗な写真にはならないのです。
画素数が多いだけだったら「高精細」なだけですからね。
「質」を上げるにはイメージセンサーのサイズが大きい方が絶対的に有利で、この関係を逆転させることは今の時点では出来ません。そういう意味ではスマホのカメラは圧倒的に不利な条件にはなっています。
弱点を何とかするためにスマートフォンのカメラが進んでいる方向が「コンピュテーショナルフォトグラフィ」と呼ばれる思想、でしょうかね。イメージプロセッサによる信号の処理の工夫で見た目の画質を上げようとする方向性です。
その影響もあって、スマホカメラで言う高画質とデジタルカメラの高画質の方向性が少しずつ離れてきているかもしれません。
スマートフォンの多くはスマホならではの高画質の方向に向かっていますが、一部のスマホはデジタルカメラ的な高画質を追求しています。こだわる方はどちらの絵作りの傾向が好きか、ちょっと意識しておいてもいいかもしれませんね。(後者の代表格はXperia)
複眼カメラは高機能化の方向性の一つです。スマホで標準レンズと呼ばれることが多い「広角カメラ」、さらに広い範囲を写せる「超広角カメラ」、遠景に強い「望遠カメラ」を搭載する機種が増えてきています。
複眼カメラは複数のカメラを積んでいるわけでその分コストがかかります。
その他のスペック
スマホを片手で持つときの操作性に大きく影響するのが本体の「横幅」です。幅が狭いほど持ちやすく片手操作もやりやすくなります。ただ、画面サイズが小さくなるとタップ操作は難しくなりますね。ここはトレードオフの関係があります。
重量は長時間のスマホ利用の時の疲れに影響します。
Bluetoothでの対応コーデック(音声の圧縮方式)も使い方によっては重要になる要素です。音ゲーなど音の遅延にシビアな用途では、遅延の少ないコーデックが使えることがとても重要、といったイメージですね。音楽をいい音で聴きたいならば、「LDAC」や「aptX HD」といったハイレゾ対応のコーデックが使えた方が嬉しいケースが増えます。