大手キャリアから格安SIMに乗り換えた時、LINEを使っている人は少しだけ困ってしまいます。年齢確認ができないので、ID検索と電話番号検索ができないのです。
しかし、実は格安SIMでもLINEの年齢確認を行う裏技が存在しているのです。以下の3つの方法が考えられます。
・大手キャリアのサポートアカウントを利用
・知人から大手キャリアのSIMを借りる
・LINEモバイルかY!mobileを利用
なぜLINEには年齢確認が存在しているのか
LINEに年齢確認が存在しているのは、18歳未満の利用者がネットを通じたトラブルに巻き込まれないようにすることが目的だと、公式ブログで説明しています。
公式ブログによると、LINEはいわゆる出会い系アプリのような、見知らぬ異性の同士の出会いに使用することは禁止されています。
ただ、現状ではTwitterや外部の掲示板などにLINEのIDを公開し、知らない人同士が知り合いになっているケースが存在しています。
これが、さまざまなトラブルにつながっている例も報告されているといい、LINEはこうしたトラブルから守るために、18歳未満はID設定やID検索ができないようにしているのです。
このため、年齢確認をしていないと18歳以上であることが証明できないので、ID検索と電話番号検索ができなくなるというわけです。
現状で18歳未満がLINEがらみのトラブルに巻き込まれているかいないかはともかく、こういう取り組みをしている点は評価していいでしょう。
なぜ格安SIMだと年齢確認ができないのか
ただし、こうした年齢確認が可能なのは、大手キャリアのユーザーのみなのです。MVNOでは年齢確認ができないので、ID検索も電話番号検索も使えません。
大手キャリアを使っているときには年齢確認なんて意識したことなかった人も多いでしょうが、これは大手キャリアのSIMを使っていれば、年齢情報が自動的にLINEに送られていたからです。
公式ブログによると、18歳未満のID設定とID検索の制限は、LINEと大手キャリア3社の協力によって行われているものなのです。
このため、協力を行っている大手キャリアならば、自動的に年齢確認が行われます。一方、協力関係にないMVNOについては、そのままでは年齢確認を行う方法がないのです。
MVNOはいずれも大手キャリアの回線を借りているので、こうした点も便宜を図ってほしいところですが、経営母体が違う以上は仕方がないということでしょうか。
このため、もしMVNOで年齢確認を行いたいと思ったら、普通の方法では無理です。これから紹介する裏技を使わなければ、年齢確認できないのです。
裏技1・大手キャリアのサポートアカウントを利用
大手キャリアからMVNOに乗り換えた人の場合、以前利用していた大手キャリアのサポートアカウントを利用して年齢確認を行う方法があります。
解約した大手キャリアのサポートアカウントを使うことはできないと思っている人もいるでしょうが、実はSIMを持っていなくてもサポートアカウントは条件付きで利用可能なのです。
やり方は、年齢認証の際に「(キャリア名)をご契約の方」をタップし、大手キャリアで利用していた携帯電話番号と、サポートアカウントのパスワードを入力するだけです。
ただし、サポートアカウントの利用期限はキャリアによって違っています。ドコモ、au、ソフトバンクのそれぞれについて説明していきましょう。
ドコモの場合
ドコモのサポートアカウント「dアカウント」の場合、継続利用手続きは解約から200日以内ならネットで行うことができます。200日を過ぎている場合は、ドコモショップで行います。
dアカウントのIDは多くの場合、キャリアメールのアドレスになっている人が多いでしょう。この場合、契約解除と同時にIDが変更になっていることがあります。
IDが変更されている場合は、利用していた携帯電話番号か「携帯電話番号+解約年月日(YYYYMMDD)」という19桁の数字です。パスワードについては元のままです。
もちろん、変更されていないこともあるのですが、変更されていると少しやっかいです。前もって、別のメールアドレスなどに変えておいた方がいいでしょう。
手続きはGoogleなどのSNSアカウントを利用する方法と、メールを利用する方法があります。SNSアカウントの場合は該当するアカウントをタップして手続きを行います。
メールの場合はアドレスを入力すると、6桁のワンタイムキーが送られてきます。これを入力すれば、継続利用手続きは完了となります。
auの場合
auの場合は、こうした手続きなしにサポートアカウントを継続利用することができます。ただし、ドコモと違って期間が決まっており、利用できるのは解約から6ヶ月以内です。
こちらも、auIDが携帯電話番号のままになっていた場合、解約後はIDが変わります。携帯電話番号+_(アンダーバー)+解約年月日となります。
解約年月日が分からない場合はKDDIお客さまセンターに問い合わせれば教えてくれますが、いずれにしても面倒なので、前もってIDを変えておいた方がいいでしょう。
また、ドコモと違ってサポートアカウントを利用できる期間が制限されていますので、LINEの年齢確認は急いでやってしまうことをオススメします。
ソフトバンクの場合
ソフトバンクもauと同様、サポートアカウントの継続利用手続きは不要です。IDについても、解約によって変わることがないので、その点はドコモやauほど面倒ではありません。
ただし、サポートアカウントの利用期限が3ヶ月と、auよりも短くなっているのがネックです。au以上に、早めのLINE年齢確認が必要となってきます。
まとめると、継続手続きはやや面倒だけど年齢確認を急ぐ必要がないドコモ、継続手続きはないが急いで年齢確認をする必要があるソフトバンク、その中間のauといったところでしょうか。
裏技2・知人から大手キャリアのSIMを借りる
これまで大手キャリアを利用したことない人は、裏技1を使えません。そもそもサポートアカウントを持っていたことがないからです。
そういう場合に考えられるのは、まず、大手キャリアを利用している知人からSIMを一時的に借り、年齢確認を行う方法です。
まず、スマホやタブレットからMVNOのSIMを抜き出します。そのうえで、知人から借りた大手キャリアのSIMを差します。あとは年齢確認→ログインを行えば完了です。
もちろんこの場合、年齢確認を他人の情報で行うことになりますが、自分のLINEの情報に何らかの影響があるわけではありませんし、アカウントが停止されたという話も聞きません。
LINEの年齢認証は一度行えば、アプリをアンインストールしない限り有効です。知人にすぐSIMを返して元のMVNOのSIMに戻し、そのまま使い続ければいいのです。
ただし、こうしたやり方がフェアかというと、疑問の残るところです。知人との関係に何らかの影響を及ぼす可能性も否定できないので、自己責任で行ってください。
裏技3・LINEモバイルかY!mobileを利用
実はLINEの年齢認証ができるMVNOもあります。LINEモバイルとY!mobileで、LINEモバイルは大手キャリアのすべての回線、Y!mobileはソフトバンク回線を利用しています。
LINE本家のMVNOが年齢確認可能なのはある意味当たり前ですが、ソフトバンクとLINEの経営統合決定に伴い、ソフトバンク系のY!mobileでも年齢確認可能になったというわけです。
LINEモバイルの場合、公式サイトのマイページにログインし、データ残量→契約情報をタップします。そこで、利用コードの再発行手続きを行い、17桁のコードをメモするなどしておきます。
そのうえでLINEアプリを開き、年齢確認で「LINEモバイルを利用」をタップします。そこに先ほどの利用コードを入力すれば、年齢確認は完了となります。
Y!mobileの場合は、公式サイトではなくソフトバンクのサポートアカウントを利用します。まず、会員登録をアップし、携帯電話番号と、公式サイトで使用している4桁の暗証番号を入力します。
SMSで初期パスワードが送られてくるので、それを使ってログインし、LINEに年齢情報を提供することに同意すればOKです。
他のMVNOでID検索や電話番号検索が行えないのが不便だというのなら、この2社を選択肢に入れてみるのもいいかもしれませんね。