mineoのユニークな取り組み。ユーザー同士で助け合う仕組み「ゆずるね。」
ご存じの通りmineoは格安SIMサービスのひとつで、とてもユニークな各種サービスの内容から根強いファンを持っています。
大手3大キャリアの回線すべてに対応できるプランを持つのもその一つですが、多くのオプションでユーザー同士の助け合いを公式にサポートするシステムを採用しているのも面白い特徴です。
そういったmineoらしいオプションの一つが今回取り上げる「ゆずるね。」ゲームなどのクエストっぽい仕組みも採用していて、きちんと「褒賞」もある面白いシステムです。
では「ゆずるね。」の中身を詳しく見てみましょう。
mineoのユーザー互助システムのひとつ
mineoでは通信の割と根本に関わる部分からサポートのジャンルに含まれそうな領域まで、幅広いジャンルでユーザーそれぞれの「助け合い」を公式にシステム面からもバックアップする仕組みがサービスにあらかじめ組み込まれています。
こういった特色が、もしかしたら今ではmineoを他の格安SIMサービスから最も強く差別化する要因になっているかもしれません。
ある月、余りそうな通信データ量を「寄付」してそれを全体で「貯蓄」しておき、データ量が足りなくなりそうなときにそれを「融通」してもらえる「フリータンク」。
トラブルで困ったときに技術的な内容に詳しいmineoユーザーに様々なサポートを頼めるコミュニティ機能を、公式が積極的にサポートする「マイネ王」の仕組みなどなど。
格安SIMサービスでどうしても塞ぎきれないサービスの「穴」になりそうな部分を、とてもユニークな角度から対処しようとしています。
この記事で取り上げる「ゆずるね。」もその方針の延長にある面白いシステムです。こちらもユーザーによる互助のかたちを取っていて、やはり格安SIMサービスにはどうやってもつきまとうデータ通信上の弱点を少しでも緩和することを目的にしています。
具体的には月曜から金曜、平日昼間の最も通信が混雑する時間帯の通信枠を他のmineoユーザーに「ゆずる」システムです。
平日昼間の混雑緩和が目的
前の節でもちょっと触れましたが、格安SIMサービスのデータ通信上の弱点の一つはトラフィックが集中する時間帯の実効通信速度の著しい低下です。朝のラッシュ時間帯、平日昼休みの時間帯には通信速度が大幅に低下して使用感が大きく劣化するケースが多めになっています。
これは格安SIMが「格安」を維持するためには仕方がない部分です。こういった混雑時間にも高速な通信を維持出来るだけの余裕を持った通信帯域を確保しようとすると料金が跳ね上がって、大手キャリアのプランと大差ない利用料金になってしまう可能性が高いのです。他の部分の節約を頑張っても、実現できるのはせいぜい「やや安いSIM」ぐらい?
ですので、格安SIMサービスでは混雑時間帯の通信速度、利用感アップの問題は常に課題になり続けています。
mineoの「ゆずるね。」はこの緩和を目指したシステムで、ユーザーが平日昼間、12~13時の間はあまり通信を行なわない、と宣言をすることでポイントがたまりその達成回数に応じた報酬が受け取れる仕組みです。
平日の昼休みの時間帯には格安SIMの実効通信速度は本当に大幅に低下してしまいますから、こういったユニークな取り組みも結構効果的な施策になっているのかもしれません。
達成回数に応じてきちんとリワードがあるクエスト的仕組み
「ゆずるね。」では本当に平日昼間の通信を「ゆずった」かどうかを判定する基準があって、それを満たせば達成回数がカウントアップされます。そして達成回数が基準を満たすと4種類の特典をもらえる仕組みになっています。
5回達成の場合には通信データ量が100MB追加になります。
10回達成だと達成した次の月の夜間(23時~7時)の通信はパケットがカウントされなくなります。つまり、対象月の夜なら通信し放題と言うことですね。
15回達成すると通信データ量がさらに200MB追加。そして20回達成すると24時間高速通信が出来る「プレミアム1DAYパス」をもらえます。
基準を満たすためには「ゆずる」宣言を行なった日の昼間、通信を一切行なわないところまでは必要はなく、多少のデータのやりとり程度はOKなようです。メールやインスタントメッセンジャーサービスでのテキストのみのやりとりぐらいなら恐らく大丈夫でしょう。
達成すべきタスクと基準や回数が明記されていて、クリアするときちんとリワードがある所とか、RPGなんかのクエストみたいですよね。
平日12~13時の時間帯にスマートフォンに貼り付く必要がないユーザーは、こちらもゲーム感覚でちょっと試してみてもいいかもしれません。
mineoのゆずるね宣言を実際にやってみた!
ゆずるね。宣言待ち、をタップします。
「NEXT」をタップして進めていきます。
「ゆずるね。宣言する」をタップします。
「次回から表示しない」「OK」から選択します。
「ゆずるね。宣言中」と表示されれば完了です。
ゆずるね。宣言後について!
11時30分(前日13時から当日11時30分)までにゆずるねを宣言すると、当日からカウントされるようになります。それ以降だと、翌日からとなります。
ゆずるねを宣言した後は、12時から13時の時間帯にデータ通信を行わないようにします。
ここで注意したいのは、低速モード・節約モードでもデータ通信にカウントされます。
なので、この時間帯にスマホを使いたいのであればwifiに繋げてインターネット通信を行うことです。
ゆずるね。宣言は毎回手動で行う必要があります。
めんどくさいですが、毎回手動で行うようにしましょう。
パケット放題と「ゆずるね。」について!
mineoにはパケット放題Plusと言う追加オプションがあります。
パケット放題Plusがオンの場合は、毎月のパケットが消費がされません。
なのでオンの状態時に「ゆずるね。」が達成したことになるか気になります。
結論としては、「ゆずるね。」が未達成となります。
「ゆずるね。」では、1MB以上通信してしまうと達成されません。
パケット放題Plusの通信でもアウトになります。
マイそくと「ゆずるね。」について!
mineoにはマイそくと言うプランがあります。
そして、マイそくでは「ゆずるね。」のサービスが使えません…。
まとめ ~mineoらしさが際立つシステム~
mineoはたくさんある格安SIMサービスの中でもユニークな個性が光るサービス展開を行なっているブランドです。
通信データ量あたりのコストパフォーマンスという意味では最安クラスではなく、また、特別高い料金が必要になるわけでもありません。通信速度に関しても特筆すべきサービスレベルを持つMVNOという訳でもないと思います。
その代わり、携帯電話の3大キャリアの回線すべてに対応できるプランを準備していたり、通信データ量のパケット数をユーザーみんなが融通し合える仕組みの「フリータンク」、公式サポートに準ずる存在としてユーザーコミュニティを活用する「マイネ王」を位置づけるなど、ユーザーの互助を積極的にサービスに取り入れる工夫を行なっています。
これらが結果的に「mineoらしさ」やブランドのイメージに繋がっていると思います。
mineoの新しいオプションである「ゆずるね。」も、こういったユーザー同士による相互サポートの新たな形になるものと言えますね。既にこのオプションが上手くマッチするユーザーは上手に活用して、リワードを有効に使っているようです。
元々格安SIMサービス自体、IT関連のリテラシーが高いユーザー向けのサービスにはなっていますが、mineoのユニークなオプションをフルに活用できるユーザはこういった部分でも柔軟性を上手く発揮できる資質をお持ちなのかもしれません。
既に「ゆずるね。」に関しても上手い使い方の情報はネットに発信されていると思いますから、上手く活用してより快適なネット生活を送れるようにしたいですね。