ワンストップ方式のMNPが可能になったので、以前より簡単に電話番号を引き継いで他社に乗り換えることができるようになりました。
簡単に乗り換えができるようになりましたが、人間関係が面倒でついでに電話番号を変更したい！と考えている方は多いのではないでしょうか。
LINEではブロックすればいいのですが、電話番号の場合だと「電話番号でSNSのアカウントがバレたり」「着信拒否しても設定次第では着信があった通知が来たり」するので面倒です。
ただ、気になるのが電話番号を変更した際のデメリット・注意点ですよね。
今回このページでは、電話番号変更のデメリットについて解説していきます。
デメリットを理解してから、新規で電話番号を取得するか考えても遅くはないでしょう。
電話番号の基本線
今はMNPが当たり前に使えるようになりましたから、スマートフォンの電話番号を変更するケースはどんどん減っていると思います。そしてスマートフォンのサービスの中身を考えて行くと、よほどのことがない限りはスマホの電話番号は変更しないのが「大正解」と言うことになります。
ストーカー的な相手のつきまといを受けている等々、本当に本当に「よほどのこと」に巻き込まれてしまった場合以外はできるだけ電話番号は維持しましょう。
電話番号を変えることで起こるあれこれのデメリットがあまりに大きくなる可能性が高いからです。
詳細な内容は後の節でまとめていきますが、スマホの電話番号を変えた際に生じる可能性があるデメリットは、基本的には「電話番号とリンクするサービス『すべて』に悪影響が出る可能性がある」と言うことです。
スマートフォンというとインターネットサービスを利用する端末のイメージが強いと思いますが、実は多くのサービスが電話番号に紐付けられています。スマホの電話番号を変えるというのは、実は思っているよりずっと大きな影響を及ぼします。
発生しうるデメリットは主に以下の7つです。
- キャリアメール関連情報が消える
- 電話帳のデータが壊れる可能性がある
- SMS認証ができなくなる
- キャリア系のサービスが自動解約される可能性
- 電話番号認証のサービスが使えなくなる可能性
- 著作権保護のかかったコンテンツが使えなくなる可能性
- LINEのトーク履歴消失の可能性
- 知らない方からの電話がかかってくる可能性がある！
このあたりの事情を詳細にチェックしていきましょう。
電話番号変更のデメリット・注意点について！
ではこの節でスマホの電話番号を変えたときに起こる可能性があるトラブル7つを少し突っ込んで確認していきます。
キャリアメール関連情報が消える
現在のキャリアメールは基本的にはクラウド側にメールのデータを保持する仕組みを使っています。このため機種変更でスマホを乗り換えても基本引き継ぎ操作を何もしなくてもメールのデータはそのまま新しい端末で引き継ぐことができます。
ですがこの紐付けにはスマートフォンの電話番号が使われています。
つまり電話番号を変更すると引き継ぎ操作を行なわない限りそれまで受け取ったメールのデータにはアクセスが出来なくなります。また、一度廃止された電話番号に対応するメールデータは携帯電話キャリアのサーバーからも削除され、同じ番号を取り直せたとしても再度アクセスすることは不可能になります。
スマホの電話番号を変更してそのあとにもメールデータを引き継ごうと思ったら、クラウド側にあるメールのデータを最低でも手元の端末にすべてダウンロードしておく必要があります。
電話帳のデータが壊れる可能性がある
電話帳のデータも電話番号に紐付けて管理されているケースがあり、そういったパターンではデータが壊れる、あるいは消えてしまう可能性があります。
ドコモでは電話帳データのクラウド保存も行なっていますので、スマートフォンの電話番号を変更するとクラウド側のデータはすべて削除されてしまいます。きちんとした手順でデータの引き継ぎを行なわない限り、クラウド側の電話帳データは新しいスマホに引き継げません。
SMS認証ができなくなる
最近のインターネットサービスを利用するときには「多要素認証」を強く勧められていると思います。この多要素認証のやり方の1つに「SMS認証」があります。スマートフォンの電話番号当てにショートメッセージを送れるサービスであるSMSを利用してワンタイムパスワードを送る、といった方法ですね。
この仕組みではSMSを利用出来る携帯端末を利用して認証を行ないますので、電話番号が変わってしまうとそもそもSMSのメッセージが送られる端末(電話番号)が自分のものではない、という状況が生まれてしまうわけです。
SMSのメッセージが受信出来なくなるわけですから、SMS認証を使っているサービスにサインインができなくなり、当然そのネットサービスも利用できなくなります。
このためSMS認証を使うシステムでは電話番号が変わるときの引き継ぎの操作が準備されているはずです。一般的な手順だと電話番号変更前にSMS認証を一度外しておき、電話番号が変わったあとに新しい番号でSMS認証の設定をやり直すような手順になると思います。
移行手続きを忘れるとかなり面倒な復旧手順が必要になるはずですし、最悪同じサービスを同じアカウントで利用出来なくなる可能性もゼロではありません。
電話番号で認証するサービスが使えなくなる可能性
SMS認証以外にも電話番号を使って認証を行なうサービスもあります。こういったサービスもきちんと電話番号変更の手続きを行なっておかないと利用出来なくなる可能性が出てきます。
たとえは著者がプレイしているMMORPGではちょっと特別な設定変更を行なう場合には、登録してある電話番号に「電話」がかかってきて、そこでのプッシュトーン応答などで認証を行なう操作が使われています。
SMS認証同様にこういった操作も移行手続きを忘れたまま電話番号を変更すると、サービスが利用出来なくなる可能性があります。
キャリア系の各種サービスが自動解約される可能性
最近は各キャリアが独自に提供しているネットサービスもインターネットの一般的なアカウント、例えばメールアドレスとパスワードで認証出来るものを使って利用することが可能になっているものも増えてきました。が、今でも電話番号にリンクするような形で管理が行なわれているものもあります。
このため電話番号を変更するとこのタイプのサービスは自動的に解約される可能性があります。
例えば一般的なキャリア側の留守番電話サービスなんかは電話番号に紐付いていますね。電話番号を変えるとそのサービスは一度リセットされることになります。
著作権保護のかかったコンテンツが使えなくなる可能性
著作権保護のかかったコンテンツ、例えば音楽データや動画、電子書籍のデータなども可能性があるのですが、購入済みのものでもこういったコンテンツが使えなくなる可能性もあります。
著作権保護のキーに電話番号を使用しているようなコンテンツは、電話番号変更後に基本的にはアクセス不可になるはずです。
こちらも恐らく電話番号を移行するための手順が準備されているのではないかと思われます。こういった操作を怠ると痛いペナルティが飛んできます。
LINEのトーク履歴消失の可能性
LINEはインターネットのチャット+αのサービスですが、実はかなり密にスマートフォンの電話番号とリンクしています。例えばユーザーを検索するときのカギの1つは電話番号だったりしますよね。普段使う操作手順の中でも電話番号がちょくちょく出てくるはずです。
このため何の手続きも取らずにいきなり電話番号を変更してしまうと、様々な不都合が発生する可能性が高くなっています。
その中でも割と重大な問題になりうるのが「トーク履歴の消失」です。これを防ぐには電話番号を移行するための手続きが「必須」です。ここの手を抜くと基本トーク履歴は失われると考えてください。とても大切な操作です。
知らない方からの電話がかかってくる可能性がある！
電話番号を引き継がないで契約しても、誰かが使っていた電話番号を使うことになります。
携帯電話の番号の再利用は、バラバラですが解約された1年後くらいで再利用されることがあります。
短いスパンだと3ヶ月とも言われています。
私の経験だと1年くらいで再利用されていました。
以前使っていた方の電話番号がリサイクルされて自分に回ってくることになるので、以前使っていた方の知人から電話がかかってくる可能性があります。
ただ、最近ではLINE通話が主流になっているので、以前と比べて知らない方からの着信は減ってきているように感じます。
50回線以上契約してきましたが、最近ではハズレ回線を引いていませんね。
それでも運悪くハズレの電話番号を引いた場合は、すぐに電話番号を変更するようにしましょう。
大手キャリアの電話番号変更について！
大手キャリアのau・ドコモ・ソフトバンクでは、電話番号の変更が可能です。
au・・・3,850円
ドコモ・・・2200円
ソフトバンク・・・3,850円
楽天モバイル・・・変更できない
楽天モバイルが変更できないのですが、楽天モバイルを解約して新規契約すれば電話番号を変更できます。
そして、au・ドコモ・ソフトバンクでは、新規契約事務手数料は発生するので、トータルで見ると楽天モバイルがお得になります。
結論：よほどの理由がない限り電話番号はそのまま使いましょう
と、ザッと見てみてもスマートフォンの電話番号を変更することに関してはとても多くのデメリットしか出てきません。スマートフォンのキャリア乗り換えの際には極力MNPを利用することで、電話番号を移行後も使い続けられるようにした方が良いでしょう。
多くのキャリアでは基本MNPで転入するユーザーには新規契約よりもずっと大きな特典が付いてくることも多いですし、基本必ずMNPを利用することを考えてください。
ただ、例外もあります。どうしても古い電話番号を捨てなくてはいけないケースも可能性が低いとは言えゼロになることはないのだと思います。そんな状況に陥ってしまったときには、落ち着いて移行手続きをしっかり行なうようにしましょう。
